犬ほど素敵な商売はない
![]() | 犬ほど素敵な商売はない 榎田 尤利 (2006/06/26) 大洋図書 この商品の詳細を見る |
榎田さんの作品読むの「魚住君シリーズ」以来です。このお話が「記念すべき50冊目」というから、それからもうそんなに出していらっしゃったんですね。
感想
自覚のあるろくでなし・三浦倖生は、会員制のデートクラブ「Pet Lovers」から「犬」として、寡黙で美しい男・轡田(くつわだ)の屋敷に派遣される。そこで倖生を待っていたのは厳格な主人・轡田の厳しい躾の日々だった。人でありながら犬扱いされることへの屈辱と羞恥。そして、身体の奥底に感じる正体不明の熱・・・次第に深みにはまっていくふたりだったが?!
以下ネタばれ。
感想
このお話、いろんなブログ様で話題になっていたので、購入しました。
私的には、ツボにはハマらなかったなぁ。
それでも、BL界で「主人と犬」という何となくベタな設定で、さすが榎田さん、すごくリアルに上手くまとめてあって読みやすくておもしろかったんですが、どうも萌えなかった。あんまりドキドキしなかった。
ろくでなしの母親を持ち、人から愛された記憶のない倖生は、スカスカの人生を送ってきた。何をやっても楽しくない生きる目的のない人生。そんな倖生を、轡田は本気で犬として金で買う。
最初は人間を本気で犬扱いする轡田に反発を覚える倖生だった。しかし次第に、躾は厳しいがたくさんの愛情を注がれる犬の生活にハマっていく。そんな主人である轡田にも惹かれていく。
BL界でも、ここまで本気で犬扱いする主人は読んだことなくて、すごくリアルでした。4つ足での生活、皿から飲む水・・・きっと榎田さんは実際やってみたんじゃないかというぐらいリアルでした。最初、ここまでしなくても・・・って嫌悪すらあったんですが、それすら吹き飛ばすくらいのリアルさ。
私も倖生を途中から本気で犬だと信じたくらいに。途中から倖生が逆に人間として生活する方が違和感があった。
倖生はそんな生活から3ヶ月経ち、轡田に突然解雇されショックが激しく、友達のナナに相談したら「轡田を好きなんじゃないか」と指摘される。その言葉に動揺を覚える倖生。想いを伝えた方がいいと言うナナに、自分は犬だから・・・と言う。しかしナナに「でも倖生は人間だから」と言われる。人間は絶対に犬にはなれない。それはいくら轡田と倖生が望んでも。
私も、そんな当たり前のことも忘れていました。
それくらい、轡田と倖生の主人と犬の生活がリアルで、榎田さんの才能に驚きました。
結局、轡田が倖生を解雇したのは、独占欲が激しいと自覚のある自分が、これ以上倖生を縛り付けたくないがためだったんだけど。轡田は過去にその独占欲で恋人を傷つけてしまったから。
でも倖生はその人生から人の何倍も愛情を欲していたから、好きな轡田になら縛られることは逆に望んでいたことだった。
お互いを埋めあう2人だから上手くいった。
スカスカの人生だった倖生は結局は轡田の愛情で輝くものになった訳だけど、そういうものなのかなぁ・・・。倖生くらいの美人なら今までそういう人に巡り合わなかったのが不思議・・・。
私は、相手の気持ちも考えない独占欲の強い自己チューな攻って大好物ですが、こうやって相手の気持ちを思いやる独占欲の強い攻もいるんだな〜って、それが相手にとってはいいんだろうな〜とは思うんですが、やっぱり前者が好きです(^^;だからきっと萌えなかったんだろうなぁ。
そんな私にすれば、轡田に「そんなに好きなら我慢するな!」って思ったんですが。まぁ、きつい過去もあったからトラウマもあるんだろうけど、それでも突っ走ればいいのに!とか思う私は腐ってるんだろうなぁ・・・(--;
結局、最後は結ばれて、そのラブラブぶりはすごかったけど。人前は気にしようよ、轡田・・・。ありえない・・・。
榎田尤利 | Comment(8) | Trackback(2) | Top ▲









コメント
mikuさん、おはようございます!
うちに柴犬がいるのですが、倖生の爪のアカでも煎じて飲めよ〜と言いたいくらい、態度のでかいワン子です。こっちも、轡田の有無を言わさない威厳を身につけないといけないのかなぁ。。。(^^)
倖生=犬の図式が頭の中でできあがったいたので、最後、二人のHは、なんだか倒錯的な気分がしました。
榎田さん、不思議な設定のお話を書かれますよね。
No:55 2006/08/15 11:18 | あい #-URL[ 編集 ]
あいさんへ
あいさん、こんばんは!
あいさん、柴犬を飼ってらっしゃるんですか!いいですね!やっぱり犬を実際飼ってらっしゃるあいさんから見ても倖生は優秀な犬でしたか!でもホントに素敵な信頼関係でしたよね。
いや〜、「そこまでしなくても」って、ホントにリアルすぎて思わずぞっとするくらいでした。本当にどんどん倖生が犬に見えてくるんですよ。
確かに2人のエッチは倒錯的でしたね。なんだか今まで読んだ小説の中でも、なかなか味わえない不思議な読後感でした。
私、榎田さんは「魚住くんシリーズ」しか読んだことなかったので、ちょっとびっくりしました(@_@;
No:58 2006/08/15 23:40 | miku #-URL[ 編集 ]
独占欲の強い自己チューな攻・・・私も大好きです。
でもって、わたしの理想の受けちゃんは、そんなワガママな攻め様を(精神的に)イイコイイコしてあげられるような人。
轡田は物分りが良すぎる大人だし、倖生はベタ甘のお子ちゃまのような気がします。
だからちょっと萌えツボからはずれてたのかなあ〜。
ちなみにうちもワンコを飼ってますが、すっごいバカです。
何にも出来ません。
絶対に倖生の方が賢い。間違いないです。
No:84 2006/08/23 00:37 | 乱菊 #pMXl.iIsURL[ 編集 ]
乱菊さんへ
乱菊さん、おはようございます!
乱菊さんも独占欲の強い自己チューな攻めお好きですか!私も大好物です!受けもワガママな攻め様を〜って人、いいですね!
「ご主人様と犬」という素敵な設定ながら、あまり萌えなかったのは、轡田はオトナすぎたし、倖生は甘ったれすぎたのかもしれません(−−;ラブもリアルな調教の延長のようで、なんか冷めてしまったり(^^;でもリアルがゆえ、私も倖生が人間で言葉で気持ちを伝えられることを忘れていて、そんな榎田さんの文章力に怖くなりました。でもお話はとてもおもしろかったです!
乱菊さんも犬買ってるんですか?!いいですねぇ!尚更、リアル感があったんでは?でも、バカな犬程かわいくないですか(^^)やっぱり轡田の調教がすごいんですかねぇ?
No:86 2006/08/23 08:17 | miku #-URL[ 編集 ]
あらー
mikuさんは、あまりツボにハマらなかったんですね〜。
私は本当に犬になりたかった人間なので、ちょっとユキがうらやましかったです(M体質)。あのリアルな描写にもすごく心ときめきました。私は腐ったワンコかもしれません… orz
人前でのキスは、犬と人間と思えば違和感ないのかもしれませんが、少しは考えろよ!バカップルめ!…って感じでしたね。私的には結構ニマニマしていたシーンですけど。
私もTBお願いします。
No:481 2006/10/26 22:02 | okapi #EVikbUfYURL[ 編集 ]
okapiさんへ
ツボにはハマらなかったんですが、それはきっとあまりにも設定がリアルで描写が上手かったからだと思います。もっと軽い感じかと思ってたんですよ。
途中びびりながら読んでました。あなどれません、榎田さん!!!
okapiさんは本当に犬になりたかったんですね〜!ほう!犬を飼いたい側はたくさんいると思うんですが。それだったら、ユキにすごく共感できたんでは!
轡田もステキな飼い主でしたしね!
最後は結構バカップルでしたね。アハ!
TBありがとうございました!!!
No:485 2006/10/26 22:29 | miku #-URL[ 編集 ]
mikuさん、こんばんは♪
「主人と犬」、BL界ではテンプレなのですね〜。
私は木原さんの調教モノしか読んだ事がなくて、
榎田さんの作品はこれが初めてだったのですが
結構ツボ作品でしたv
「魚住君シリーズ」も気になっているので読んでみたいです。
TBお願いしますv
リンク、ありがとうございました(人´▽`)
No:1227 2007/03/15 22:09 | 鈴子 #yxmQ.iQQURL[ 編集 ]
鈴子さんへ
こんばんは!
「主人と犬」、結構多いみたいですね〜。私もコレぐらいしか読んだことない気がしますが。でもここまでリアルに書けるのは榎田さんくらいかと。
私は榎田さんの初読みが「魚住くんシリーズ」だったのですが、これはかなりツボでした!!!オススメです!あと新刊「交渉人は黙らない」とかもよかったですよ〜!って私もまだあんまり数こなしてないんですが(^^;
TBありがとうございました!
私のちょっと辛口レビューだったので、TB控えてたんですが、これからTBさせて下さいね。
こちらこそリンクありがとうございました!
No:1234 2007/03/16 00:47 | miku #-URL[ 編集 ]
コメントの投稿
トラックバック
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
2006/10/26 | 備忘録 |
犬ほど素敵な商売はない 榎田尤利
犬ほど素敵な商売はない榎田 尤利 (2006/06/26)大洋図書 この商品の詳細を見る社長×ホストくずれのワンコその昔…といっても最近まで「将来の夢は?」と聞かれたら「黒レトリバー!」と言って周囲を呆れ返らせていたアホな私
2007/03/15 | 鈴屋別館日記 |
「犬ほど素敵な商売はない」 榎田 尤利 ill 志水 ゆき
初榎田さん作品!SHYの「ソリッド・ラヴ」は挿絵の高橋悠さん目当てに買ったのですが…あとは記憶無しです(^^;)もしかしたらいただいた本の中にあるかも??めるこさんにおススメいただいて、速攻買いに行きました!!犬ほど素敵な商売はない榎田 尤利.志水 ゆき...